前回、(〇+▽)×□=〇×□+▽×□ が理解できない件について書きました。
進研ゼミ中学受験講座の4月号、一番最初の回の算数でつまづいてしまったわけです?

そこで、それをどう乗り切ったかということを
ちょっと真面目に記録しておきたいと思います。


まず第一に、その問題をやめました
娘の様子を見ていて、今この問題を解いたり理解したりできる段階ではないと判断したためです。

少しがんばればできるようになる問題や、根気強く教えれば理解できる事なら、
できるようになるまで付き合いますし、じっくり教えます。
でも、出口が見えないほど混乱するような問題は、今やるべきではないと思うのです。

中学受験用の難しい勉強をする目的は
本人を追い込むためでも、自信を喪失させるためでも、親子喧嘩をするためでもありません。
更に、理解していない状態で言われた通りに問題の穴を埋めるためでもありません。

本人に本当の意味での学力をつけるためです。
それは問題の意味を理解し、解く方法を自分で考え、実行していけることだと私は思っています。

そういう本当の学力をつけることで、
今後の人生でどんな問題が出てきても、自分の力で立ち向かっていけるようになってほしい。
やればできることを「できない!」と諦めてしまわない人になってほしい。

これは通常、スポーツや部活などに打ち込むことでも得られるものだと思います。
ですが、適切な勉強・良い方法での学習でも身に着けられる精神だと思っております。

諦めない人になってほしいと言いつつ、問題をやめることは矛盾だと思われるかもしれませんが
一時休戦するだけで、諦めるわけではありません

長いスパンでやり切れる人になってほしいですし、
今できないことを無理にやって「もう嫌だ、諦めたい」という衝動を育てるのは避けたかったのです。


そこで、問題をやめる際に娘にはこのように声掛けしました。
「この問題は難しいね!これは今はやめておこう。また今度やろうね。」
(いつかその問題が理解できた時「難しい問題ができた自分」を意識させ、
すごいね!と思いっきりほめてあげられるようにする布石です)

この時、はちおは自分自身に言い聞かせました。

今は、まだできないだけ。
できないのは決して本人のせいじゃない。
いつか必ず、できるようになる。

私は娘のことを、強く信じています。


第二に、娘がその問題を理解するために足りていない知識や算数感覚を養うという対応をしました。
具体的には、まずテレビを見ました✨



↑こちらの「マテマティカ2」はNHK for Schoolでも観られますが、
DVDや本も出ていました。

NHKの教育番組はとてもよくできていて、休校中の今は特にお世話になっています!
「マテマティカ2」は数や図形といった、算数に必要な感覚を養うのに適した番組です。

立方体の「イッシー人」、数を表現する「たまご舞踊団」など
ちょっとシュールでおもしろいキャラ?が度々登場しては
視覚的アプローチで算数への理解や興味を深めてくれます。

今回は数の感覚を養いたかったので
数の組み合わせを考え、補数が直感的に浮かぶよう導く「一人前になりたい」の回を始め、
数に関係しそうな回を順に観ていきました。

娘はイッシー人が気に入って、とても熱心に観ていました。
図形や立体の回も観たがるので、ついつい長時間視聴してしまいました?
「親が忙しいけれど子供に勉強してもらいたいが子供が乗り気じゃない時」なんかに
みせておくと良いかもしれません!

ほかにもNHKでは算数番組に
低学年向けの「さんすう犬ワン」、高学年向けの「さんすう刑事ゼロ」があり
ちょっと息抜き的に算数に触れるには良いと思います。
わが家ではテレビ録画して、朝ご飯の時間に観たりしています☆


こうして数の感覚を養いつつ、
第三に、時間を置きました

はちおには、こんな経験があります。

小学生のころピアノを習っていて、
家で曲を弾いて練習している時、どうしてもうまく弾けない箇所がありました。
いくらやっても、スムーズに弾けないのです。
何度も何度もやり直してもできなくて、イライラしたり嫌になったりしました。

それで、ピアノの練習をやめました。
でも一週間後、ピアノのレッスンの直前になって、
やっぱり弾いておこうと思い練習したら、以前より上手に弾けたのです!

その後レッスンで先生の前で何度か弾いたら、もっと上手にできて
「よく練習がんばったね!合格!!」なんて褒められてしまったりしました。

ほとんど練習してないのに褒められて恐縮したのを覚えていますが、
どういうわけか時間を置いたら解決したのです。

気持ちが切り替わったのが良かったのでしょうか?
それとも1週間で自分がなんらかの成長を遂げたのでしょうか?
とにかく「時間」が良い影響をもたらしてくれたことは間違いありません。

時間は悲しみや怒りを鎮めてくれるだけではなく、
できない事をできるようにする手助けもしてくれるとは。

逆に勉強中「今ならできる」という瞬間も発生するので、
そういうときは時間を置かずに理解させることも重要です。
鉄は熱いうちに打て、です。
でも熱くない鉄は、熱してから打て!とはちおは思います。
そのためには準備が必要で、もしかしたら「時間」も準備の一つなのかもしれません。

熱く語り過ぎたので、長くなってしまいました…
②へ、つづく